「路線価」が7月1日に公表されました
こんにちは。 田中です。
相続税などの基準となる土地の価格、「路線価」が7月1日に公表されました。
関東地方では東京、千葉、神奈川、埼玉 の1都3県の上昇率が特に高くなっています。 10年前の2014年と比較すると、2倍を超える著しい上昇となっている地域もあります。
路線価は、1月1日時点で国税庁が算定した全国の主な道路に面した土地の1平方メートルあたりの評価額で、土地を相続したり、贈与を受けたりした際の税額を計算する基準となります。
今年(2024年)の路線価は7月1日に公表され、調査対象となった全国およそ32万地点の平均は 去年に比べて2.3%上昇しました。3年連続で前の年を上回り、上昇率も今の算定方法になった2010年以降で最も大きくなっていて、国税庁はコロナ禍からの回復でインバウンド需要が好調なことや、全国的に再開発が進んでいることなどが要因だとしています。
関東地方では、東京が前の年と比べて5.3%、千葉が4%、神奈川が3.6%、埼玉が2.1%と、上昇率が高かった一方、茨城は0.7%、栃木はマイナス0.2%、群馬はマイナス0.5%と、ほぼ横ばいの状況となりました。
「路線価」の上昇率からみても、ますます都市集中が進んでいることがわかりますね。
人件費や資材費の高騰で、東京やその周辺では マンション価格がさらに上がり、戸建て住宅も上昇傾向にあると思われます。 為替や金利の動向にも影響を受けますが、 特に駅から徒歩圏の場所を中心にマンションの需要が高まって 用地の取得競争が過熱し、さらなる不動産価格高騰も 起きうるのではないか、と思われます。
路線価(相続税路線価)と、公示価格(国が毎年決定する土地の価格)、実勢価格(販売価格)固定資産税(固定資産税路線価)は、実は密接に関係していて、1つの価格が分かると他を計算できる、ってご存じでしょうか。
公示価格(国が毎年決定する土地の価格)を100 %とした場合、実勢価格(販売価格)は110~120 %程度、路線価(相続税路線価)は 80%程度、 固定資産税(固定資産税路線価)70% 程度で調整されるといわれています。
ただし、特に最近はこの式が当てはまるのは郊外の閑静な住宅地のようなところ等に限定されるといわれていますので、売却したい土地の価格を把握するための参考程度に知っておくとよいでしょう。